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『コートボニー教授の永続魔石』 レビュー



コートボニー教授の永続魔石 (オーバーラップ文庫) 文庫 – 2015/1/22
桜山うす (著), フルーツパンチ (イラスト)

――魔法学会の革命児、現る。

「よろしい。さっそく設計してみせるのだ、スービ・キュージット」
冒険に欠かせないアイテム収納ボックス、全方位カメラ、空を飛ぶ船――これらの発明をたった1人で成し遂げる男がいたとしたら?
彼こそスービ・キュージット。大学10年生、憲兵局の法改正を強いた回数4回、異常なネコミミ偏愛者にして、魔法学界の奇跡。
そんな彼はある日、100年先の技術を持つコートボニー教授と出会う。
スービは魔力の永久機関といわれる“永続魔石"を彼女と共に探すことになるのだが――。
これは大発明家の若き日の物語。
第1回オーバーラップ文庫大賞“金賞"受賞作、ついに登場!

この形式で書くのは久しぶりですが。(まあステマみたいなもんだよステマ)
さて、第1回OVL文庫大賞金賞作品。ツイッターでもつぶやきましたが、良い所とそうでないところがはっきりしている作品では有ります。とりあえず、選評コメントあげときますか。

総評 「独特の雰囲気がある異世界を上手く描いており、」

十文字青 「技術的に改善の余地はあれど、必要な中身はすでに備わっていて、楽しく読ませていただきました。改稿後、また、シリーズ二作目、三作目が楽しみです。」

橘ぱん 「最終選考作品の中でこれはという輝きとオリジナリティがあったのは、金賞となった『コートボニー教授の永続魔石』でした。 よくぞここまでファンタジーを書ききったなと、読後に拍手したほどです。魔法の国ザンスに近い作品に出会えるとは欠片も思ってなかっただけに、感動もひとしおでした。」

弓弦イズル 「しかし、それでも圧倒的に感じたのは「コートボニー教授の永続魔石」ですね。最初に読んだとき、「これ、プロが名前変えて送ってきたんじゃねえの?」だったので。読ませる力、読んでほしいという情熱はどの作品も甲乙つけがたかったのですが、それでも圧倒的な完成度を誇っていたのが「コートボニー」です。」



上記で指摘されている通り、この作品の魅力は圧倒的なファンタジー力です。魔石と言われる魔力を取り出せる石を用いて生み出す魔工機、それを元にしたダンジョン探索の描き方、絡み合う多くのギルド、多くの種族の交流などなど、詰められたぎっちりとした世界観は、さすが大賞と言わざるを得ません。また、各ヒロインも全体を通じて非常に魅力的に描かれており、コートボニー教授のロリさ、バーニのツンデレ系お嬢様?、猫耳メイドのフェリシアさんなどなどなど全方位にヒロインを展開していくその網羅っぷり。これ1冊読めば好きなヒロインは一人見つけられるんじゃないでしょうか。

ただ一方で欠点もあります。やや文章が読みづらいのは脇に置いといて、全体を通じた構成が甘い。章ごとの盛り上がりやテンポは非常にいいのですが、通して読もうとすると章単位でのつながりの甘さがやや気になる。多くの話が集まった結果、どこに1巻としてのテーマ解決があるのかが非常にわかりづらくなってしまっていて、1巻読み終わってもああ、終わったなあという印象があんまりないんですよね。

ただし、伏線が回収できてないなどそういう明らかな瑕疵はなく、どちらかというと枝葉がめちゃくちゃ多いだけだし、最後に勢いでまとめてしまえるその力は本当にすごいなあという気もするので、人によっては魅力とも思えるかもしれません。章単位のつながりが薄くて、ヒロインいっぱいってのはどうもなろう系だとよくあるパターンらしく、個人的には新人賞としてはそれはどうなんだ、と思わなくもないんですけど、飽きないという意味では+でしょうし、今作においてはそこまで厳しくはないので、まあ読んでみて合うか合わないか、くらいのレベルかなあ、とは思います。

全体として、オリジナリティ高く新人賞としては決して悪くない作品ですので 4/5
といったところでしょうか。次が出たらまあ買うかもです。

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