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物語への終焉と抗い、あるいは雑談の意味 ~憑物語 感想~



憑物語 [単行本]
西尾 維新 (著), VOFAN (イラスト)
講談社ブックス

“頼むからひと思いに――人思いにやってくれ” 少しずつ、だが確実に「これまで目を瞑ってきたこと」を精算させられていく阿良々木暦。大学受験も差し迫った2月、ついに彼の身に起こった“見過ごすことのできない”変化とは……。<物語>は終わりへ向けて、憑かれたように走りはじめる――これぞ現代の怪異! 怪異! 怪異!

このレビューを書くために一度読んでいたこの本を読み直したのだが、私は物語シリーズの本質を実は見誤っていたのではなかったか、と今更ながらに感じたのである。これだけでも随分と収穫だった。多くの人は、物語シリーズとはまさに雑談の賜であり、悪く言えば西尾維新が手癖で書いたような小説であると考えることが多いのではなかろうか。異なるのだ、それは明確に異なっているのだ。戯言シリーズの時ですら、そうであったことをうっかり僕らは失念している。そう、本に無意味なところなんてないのだ。むいみな茶髪のソバージュのタバコ好きはいるんだけど。

まず本編最初の目覚まし時計の件。これが一番いらないのでは?と思うかもしれないが、実際はこここそが一番いるのだ。なぜなら、この物語は阿良々木暦という存在に、その行動原理に自覚を与え、目を覚まさせ、終わりの時を告げる物語であったからだ。妹といちゃつきつつ、自らの限界を気付かされるのだ。そうだ、これこそが僕が物語シリーズを読んでいて得ていた快感であったのだ。※1

さて、それはそれとして。本編としてはとうとう、というべきなのか。阿良々木暦という主人公の解体が始まり、同時に忍野扇というラスボスの明示化、更には彼が操る物語からの脱出を図る登場人物たちと、まさに終焉の始まりを告げる物語であった。ただひとつ苦言を呈するならば、物語内部における物語からの脱出という題材自体は、めだかボックスや戯言シリーズの終了時にも見られた構造ともいえ、少しマンネリ化している気もしなくもない。もちろんそれ自体が面白さを減じるということはないのだが、違う展開も少しは見たい気もするが? はてさて。忍野メメが再登場するかどうか、そこに期待するのが良いのかもしれない。

☆4つ。

一言:偽物語のアニメまだ?

※1 といってもくどいという指摘もまた正しい。というか1回めに読んだときは気づかなかったので、そのあたり、難しい。

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